輪行(りんこう)。ロードバイクを専用の袋に入れて、電車で運ぶことです。
気になってはいるけど「めんどくさそう」「自分にはできる気がしない」。そう思って一歩が出ない人に向けて、この記事を書きました。
僕も最初はそうでした。正直に言うと、めんどくさいより先に来たのは「わからない」「どうやるの?」のほうです。自転車を解体したことがないから不安で、できないって初めは思っちゃうんですよね。
でも、怖いのは最初だけでした。今は、袋に入れ終わるまで5分もあればできます。
この記事は、できる人が書いた手順書ではありません。ホイールを外したこともなかった僕が、どこでつまずいて、どう越えたかの話です。つまずいたところには、「で、今はこうしている」をセットで書いています。
45kmを走り切る自信がなかった
少し乗り慣れてきた頃の話です。
行きたい場所はあるのに、そこまで自力で走っていくとキツい。なんとか着いても、現地で走る体力が残っていない。そこで心が折れて、結局行けなくなる。当時の僕は、そんな状態でした。
そんなときに知ったのが輪行です。ロードバイクを袋に入れて、電車で運ぶ。調べて、袋を手に入れたら、この悩みは解決しました。
僕が持っている袋のひとつ、オーストリッチの輪行袋 L-100はこれです。
オーストリッチ 輪行袋 L-100をAmazonで見る オーストリッチ 輪行袋 L-100を楽天市場で見る行きを電車に任せれば、着いてから走る体力を残しておける。行けなかった場所に、行けるようになる。僕にとって輪行は、そういう解決策でした。
初めての輪行は、実家へ行くためでした。東京に住んでいた頃で、実家までは45km。当時の僕には、その距離を走り切る自信がまだありませんでした。往復だと約90kmになるので、なおさら不安でした。電車は3路線の乗り継ぎです。
初めての輪行は、とにかく恥ずかしかった
初めてサイクルウェアを着て外に出たときと同じくらい、恥ずかしかったです。
見られてるんじゃないか。駅に普通に入っていいの? 電車に乗っていいの? 頭の中はそんなことばかりでした。袋に入れた自転車はスーツケースよりも大きいので、すっごく不安でした。

行きたい場所に着いても、走る体力が残っていないんですね…。それだと行く気がなくなってしまいそうです。

そうそう。僕もそこで心が折れて、行けなくなってたんだ。それを解決してくれたのが輪行。
ホイールを外したこともなかった僕が、どう覚えたか
輪行を知ったあとも、最初に引っかかったのは「そもそもどうやるの?」でした。なにせ、ホイールを外したことすらなかったので。
僕がやったのは、2つだけです。
1つめは、ロードバイクのショップで、口頭でやり方を聞いたこと。
2つめは、YouTubeを繰り返し見て、実際に試したこと。1回見て終わりではなく、見て、試して、また見て。これを繰り返しました。
ちなみに、バーテープの巻き方も同じようにYouTubeで覚えました。
「解体したことがないから不安」を越えるためにやったことは、聞く、見る、試す。それだけです。
なので、この記事では手順そのものは書きません。僕自身がお店で聞いて、動画を見て覚えたので、やり方はそちらに任せます。ここから書くのは、やり方を覚えたあと、実際に輪行してみて僕がつまずいたところです。

動画を見るだけで、本当にできるようになるものなんでしょうか…?

見るだけじゃなくて、実際に試すのがポイント。僕はお店でも口で教えてもらったよ。聞く・見る・試す、の組み合わせだね。
駅の中で困ったこと
袋に入れられるようになっても、駅の中では別の困りごとがありました。
どの改札を通るか迷う
輪行中は、袋に入れた自転車を片側に担いでいます。なので、幅の広い改札じゃないと通れません。
改札がいくつもある駅だと、「どれなら通れる?」と立ち止まって考えることになります。
窓口に相談しても、通してもらえるとは限らない
ある駅で、改札がどれも狭かったことがありました。そこで、駅員さんのいる窓口で精算して、そこを通ろうと思ったんです。窓口のほうが、改札よりも幅があったので。でも、そのときは「改札を通ってください」と言われました。
これは誰が悪いという話ではなく、駅や路線によって対応は違うんだと思います。ただ、窓口に相談しても通してもらえるとは限らない。
で、今はこうしている: 窓口を頼りにするより、最初から幅の広い改札を探すほうが早い。これが僕の結論です。
車内では、端に置いていても蹴られることがある
車内では、先頭や最後尾の車両の端に置くようにしていました。それでも、蹴られることがあります。ある程度混む路線だと、座ろうとするときに袋を蹴飛ばしていく人もいました。
誰かを責めたいわけではありません。ただ、「端を選んでいれば大丈夫」とは限らない、ということは知っておいてほしいです。
で、今はこうしている: 大事なのは、乗る場所です。
- 置き方・向き・持ち方は、乗る前にしっかり確認しておく
- どの車両でも端っこを選ぶ。 端の席に座るか、自転車を置いてそばに立つ
- 扉の近くは要注意
- 紐はいつも手に持っておく。 肩にかけて歩くので、車内でもすぐ横で紐を持っていられるようにしています
最近は、車両の端の扉と座席のあいだが少し広くなっている車両があるので、そこを見つけて自転車を置いています。

端っこに置いておけば安心だと思っていました…。

それが、端を選んでいても起きるんだよね。
新幹線輪行もしてみた
急に思い立って調べて、新幹線でも輪行しました。東京駅から福井駅までです。
新幹線は、各車両の一番後ろの座席の後ろに、スーツケースなどを置けるスペースがあります。タイミング次第ですが、そこが空いていれば安心して置いておけます。
ほかにも、車両と車両のあいだにスーツケースを置ける専用のスペースがあります。扉をはさんだ座席でよければ、そこに置くこともできます。
本当に手こずったのは、降りたあと
僕が一番手こずったのは、袋に入れるほうではなく、組み立てるほうでした。もちろん駅の中で組み立てるのではなく、電車を降りて改札を出てからです。
困ったのは、この3つです。
- 路面が真っ平らではないことがある
- 風があると、袋を広げたり畳んだりするのが少し大変
- 手が汚れることがある
で、今はこうしている:
- 路面:改札を出たら、まず人通りの少ない場所まで移動する。 組み立てにはある程度のスペースが必要なので、そこまで袋ごと持っていきます
- 風:袋は広げずに、立てたまま畳む。 風があるときは仕方ないと割り切っています。それか、組み立てて走り出したあと、休憩のときに畳み直します
- 手の汚れ:最初はAmazonで買ったビニールの使い捨て手袋を使っていました。 ただ、今はほとんど使っていません。持っていくほどのものでもない、というのが正直なところです。手袋の話は洗車の記事にも書いています。ロードバイク洗車ルーティン
ちなみに袋に入れるほうは、今は5分もあればできます。

駅の中より、降りたあとのほうが大変だったんですね。逆だと思っていました。

そうなんだ。手こずったのは、袋に入れるときじゃなくて、降りて組み立てるときだったんだ。
輪行のあとは、サドルの向きを見る
これは短く書きます。
以前、輪行のあとにサドルが少し左に曲がっていたことがありました。それに気づかずに走って、股ずれしてしまったんです。詳しい話は、こちらの記事に書いています。

それからは、輪行のあとにサドルの向きを確認するようになりました。パンク修理セットにも、六角レンチを入れています。
僕の輪行道具
最後に、僕が持っている輪行道具を紹介します。どれも自分で持っているものです。
メインで使っている袋:BIANCHI 縦型輪行袋 ブラック
2024年8月に、ワイズロードのオンラインで買いました。Bianchiのロゴと色が好きなので、こればかり使っています。
ちなみに縦型ですが、それでも電車の中では結局、2人分くらいの幅をとります。ちなみに僕の自転車は、Bianchi SPRINT(2022年モデル)です。
※2026年9月に見たところ、ワイズロードではブラックが全店在庫切れでした。
もう1つ持っている袋:オーストリッチ 輪行袋 L-100 超軽量型 ブラック
235gの軽いタイプです。こちらも持っていますが、使い分けはしていません。
オーストリッチ 輪行袋 L-100をAmazonで見る オーストリッチ 輪行袋 L-100を楽天市場で見る小物
袋のほかに、次の小物も持っています。
| 小物 | メーカー |
|---|---|
| フレームカバーC 4枚セット | オーストリッチ |
| チェーン&スプロケットカバー | サンワダイレクト |
| 中締ベルト | オーストリッチ |
| 肩パッド | オーストリッチ |
| エンド金具(リア用) | オーストリッチ |
それでも輪行したくなる理由
ここまで困ったことばかり書いてきましたが、それでも輪行したくなる理由があります。
ひとつは、電車に乗って行くときのワクワク感。これがハンパないんです。
もうひとつは、知らない人に声をかけられること。電車の中や駅で、「頑張ってね」と言われたり、「レースに出るの!?」と聞かれたり。
改札で迷ったり、車内で蹴られたり、降りたあとの組み立てに手こずったり。困ったことはいろいろありました。それでも、こういう時間があるから、また輪行したくなるんです。

知らない人から声をかけられるんですか!? ちょっと嬉しいかもしれません。

そうなんだよ。「頑張ってね」とか「レースに出るの!?」とか。
まとめ
輪行が「めんどくさい」「できる気がしない」と思っている人へ。僕がつまずいたところと、今どうしているかをまとめます。
| つまずいたところ | 今はこうしている |
|---|---|
| 解体したことがなくて不安 | お店で聞く+YouTubeを繰り返し見て試す |
| 改札が狭くて通れない | 最初から幅の広い改札を探す |
| 車内で端に置いていても蹴られる | 端っこを選ぶ・扉の近くは避ける・紐は常に手に持つ |
| 降りたあとの組み立て(路面・風) | 人通りの少ない場所へ移動・風の日は立てたまま畳む |
| 組み立てで手が汚れる | 最初は使い捨て手袋。今はほとんど使っていない |
| 輪行のあとサドルがずれていた | 輪行のあとにサドルの向きを確認・六角レンチを持つ |
正直に言うと、最近はあまり輪行していません。時間が作れず、走れる距離を走っているだけです。
それでも、「行きたい場所があるのに、体力が残らないから行けない」という悩みを解決してくれたのは輪行でした。
「めんどくさい」「できる気がしない」の正体は、僕の場合「わからない」でした。わからないなら、お店で聞いて、動画を見て、試せばいい。ホイールを外したこともなかった僕でも、今は袋に入れ終わるまで5分もあればできます。
怖いのは最初だけです。行きたい場所があるなら、まずは袋を1つ手に入れるところから始めてみてください。
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