この記事は、ロードバイクで通勤する人が「何を着ていくか」を決めるための記事です。
夏は汗だくになる。冬は着込んだのに、職場に着く頃には汗で冷えている。レーパン姿だと、帰りにカフェにも寄りにくい。こんな経験、ありませんか。
僕は東京で3年間、等々力から三田まで片道10km・20分を自転車で通っていました。先に結論を言うと、服は季節ではなく気温で決める。これだけです。気温が決まれば、夏も冬も着るものは決まります。以下、その中身です。
舞台は東京です。このブログは湘南・三浦半島を拠点にしていますが、この記事だけは都心を片道10km走る通勤の話として読んでください。正解の提示ではなく、3年間やっていたことの記録です。

東京で3年も自転車通勤って、冬とか大変じゃないですか…?

それが、冬はそんなに着込まなくていいんだ。薄いウィンドブレーカーを1枚羽織るだけで、中は薄着で足りる。
【気温別】ロードバイク通勤の服装
季節で語られることが多いテーマですが、僕は最終的に「気温」で決めるようになりました。まず全体像を表にしておきます。
| 気温 | 上 | 下 |
|---|---|---|
| 25度以上(夏) | インナータンクトップ+Tシャツ | パッド付きパンツ+短パン |
| 15〜10度 | 長袖インナー+薄いウィンドブレーカー | 春秋用ロングパンツ(裏起毛なし) |
| 10度以下 | 上記+ネックウォーマー | 上記+冬用シューズカバー |
| 5度以下 | 「5度以下対応」の厚手に切替 | 「5度以下対応」の厚手に切替 |
表に出てくる「パッド付きパンツ」や、見た目が普通に見えるウェアの実物は、記事の後半でまとめて紹介しています。
ここから、それぞれもう少し細かく書いていきます。
夏(25度以上)|汗だくになる前提で組み立てる
夏の格好は、上がインナーのタンクトップに普通のユニクロのTシャツ。下がパッド付きパンツに短パンでした。
インナーは、メッシュのノースリーブを一枚。汗をかいてもTシャツが肌に貼りつかないので、夏はこれがあるかないかで別物でした。
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僕の切り替えの目安は25度前後です。それぐらいの気温になると、長袖にするのか、ビブショーツにするのかを考えていました。
サイクルジャージは着ていません。職場で着替えてしまうので、走っている間の見た目を気にしなくてよかったからです。
そして夏は、何を着ても汗だくになります。びたびたです。シャツが濡れるのはもちろん、パンツまで濡れます。ここは諦めたほうが早い。
だから夏の服装は「汗をかかない工夫」ではなく、「汗だくになったあとをどうするか」から逆算して決めていました。
ひとつだけ補足すると、綿のTシャツで成立したのは片道20分だったからです。これ以上の距離を走る人には、綿はおすすめしません。乾かないまま着ていると、それだけで不快な時間が伸びていきます。

夏はもう、濡れる前提なんですね。

うん。乾かそうとするより、着いてから拭いて着替えるほうが早い。ちなみに濡らして使う冷感ウェアもあって、それは別の記事にまとめてる。
日焼け止めについては正直に書いておきます。僕が腕・首・脚に日焼け止めを塗るようになったのは2026年の夏からで、通勤していた3年間はやっていませんでした。
今になって思うのは、塗った日と塗らない日で長距離ライドの体力の減り方が違う、ということです。あくまで僕の体感ですが、塗っている日のほうが後半までパワーが出続ける感覚があります。通勤の20分でも、やっておいて損はなかったなと思っています。
春・秋・冬(15度以下)|季節ではなく気温で決める
先に結論を書きます。冬の自転車通勤は、着込む必要がありません。薄い冬用のウィンドブレーカーが1枚あれば、中は薄着でだいたい足ります。
初めて着たときは、こんなに薄くて大丈夫かと思いました。でも漕ぎ出して5分もすると、中が薄着でもちゃんと暖かい。自転車の冬のウェアは「厚み」ではなく「風を通さないこと」で効いているんだと、そこで分かりました。
僕が使っているのは Morethan(モーゼン)のサイクルジャケット WVP-005 の黒です。3,898円。背中にポケットがあって、たためば小さくなります。
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だから春と秋と冬の入り口は、装備がほとんど同じでした。季節で決めるのをやめて気温で決めるようになったのは、そのためです。
気温15〜10度前後なら、上は長袖インナーに薄いウィンドブレーカー。下は裏起毛ではない、春秋用のロングパンツ。これが基本形です。
10度を下回ってきたら、ここにネックウォーマーと冬用のシューズカバーを足します。首と足先は、覆うだけで体感がはっきり変わる場所でした。
5度を下回る日だけは例外です。値札に「5度以下対応」と書かれている冬用の厚手に切り替えます。さらに寒い日は、長袖インナーとウィンドブレーカーの間にもう一枚長袖ウェアを足して、3枚にしていました。
目安としてわかりやすいのは、ウィンドブレーカーを着るか着ないかです。着るなら春秋・冬の入り口の装備、着ないなら夏寄りの装備、くらいのざっくりした線引きで足りていました。
上半身のウェアの選び方そのものは、ジャージ選びの記事にもう少し詳しく書いています。
失敗したこと|ダウンと綿
乗り始めた頃、僕は普通にユニクロのロングダウンを着て走っていました。寒いからとりあえず暖かいものを着る。発想としては自然だと思います。
でも、これが良くなかった。
ダウンや綿のシャツは、汗を吸ってはくれますが、そのあと乾いてくれません。走っている間にかいた汗が、信号で止まった瞬間に一気に冷える。いわゆる汗冷えです。
ワイズロードで初めて買い物をしたとき、店員さんにも同じことを言われました。特に冬こそ綿のシャツはやめたほうがいい、すぐ風邪をひきますよ、と。あのときの一言で、素材を見るようになりました。

あたたかい服を着たのに、逆に寒くなるんですか…?

そう。しかも着込みすぎても同じことが起きる。走り出しの5分さえ我慢すれば体は温まるから、玄関を出た瞬間に「ちょっと薄いかな」くらいがちょうどよかった。
着込みすぎないほうがいい
もうひとつ、片道20分ならではの話です。
寒い日ほど着込みたくなりますが、僕の場合は着込みすぎないほうが結果的に快適でした。走り出しの5分さえ我慢すれば、体は温まります。
逆に着込むと、後半で汗をかきます。そして職場に着いた頃、その汗で冷える。着込んだせいで寒くなるという、なかなか報われない展開です。
雨|狙って乗らない。降られた日の話
雨の日については、あまり格好いいことは書けません。
僕は、狙って雨の日に乗ることはありませんでした。天気が悪いとわかっている日は、素直に自転車を使わない。それが一番安全だと思っています。
というより、かなり早い段階で、雨の日はバス通勤に切り替えていました。ロードバイクのタイヤは細くて、濡れた路面ではすぐ転びそうに見えたからです。雨の日に乗る練習をするより、乗らない日を作るほうが現実的でした。
問題は帰りです。夏場は特に、ゲリラ豪雨によく遭いました。行きは晴れていたのに、帰る頃には前が見えないくらい降っている、というやつです。
そういうときにやっていたのは、とにかく速度を落とすことでした。時速10〜15kmくらいまで落として、目を細めながら、ゆっくり、確実に帰る。
濡れるのはもう仕方がない。ブレーキの効きも視界も普段とは別物なので、急ぐ理由をひとつも作らないようにしていました。
乗り慣れてから分かったことがあります。急な雨は、リムブレーキには地獄です。
僕のロードバイクはリムブレーキ(ホイールの縁をゴムで挟んで止めるタイプ)です。通勤路の目黒駅のあたりには登りと下りがあるのですが、雨の日はここでブレーキが全然効きませんでした。握っているのに、止まらない。
普段の感覚で下りに入ると、そのまま交差点まで行ってしまいます。雨のリムブレーキは危険、というのは、乗ってみて初めて体で分かったことでした。
ビブショーツを洗濯機に入れてはいけない2つの理由
パッドの付いたビブショーツやビブタイツは、洗濯機に放り込んでいません。基本はつけ置きです。つけ置きしてから、軽く脱水だけ洗濯機でかけます。
これはワイズロードの店員さんに言われたことです。パッドに洗剤が残ると、走っているあいだに汗と混ざって、お尻から泡が出てくるというんです。聞いたときは笑ってしまいましたが、言われてみれば納得でした。パッドはスポンジなので、洗剤を含んだままになりやすい。
それ以来、パッド付きのものだけは分けて洗っています。
もうひとつ、洗濯機で回すとパッドが薄くなるとも言われました。パッドはスポンジなので、洗濯機の中でもまれるとへたっていきます。パッドが薄くなると、そのままお尻の痛さに直結します。
普段着に見えて、ちゃんと走れるウェア
ここまで読んでもらうとわかる通り、僕が夏に普通のTシャツで通勤できたのは、職場で着替えていたからです。
つまり、着替える前提なら走行中のウェアは何でもいい。逆に、着替えない・着替えられないなら、普段着に見えるサイクルウェアが必要になります。
そして着替える前提の僕にも、ひとつだけ困っていたことがありました。
パッド付きパンツ姿だと、そのままオシャレなカフェには入りにくいんです。職場の近くで降りても、その格好で買い物や食事には行けない。予定を1本入れるだけで「今日は自転車をやめよう」になる。これが地味にストレスでした。

たしかに、レーパンでスタバは勇気がいります…。

でしょ。だから普段着に見えるウェアって、着替えられない人だけの話じゃないと思ってる。
ここから紹介する2つは、正直に書くと僕はまだ買っていません。職場で着替えていたので、なんとかなってしまったからです。
ただ、もし着替えられない職場だったら真っ先に買っていたと思いますし、今も気になって情報を追いかけているものです。使用感のレビューではなく「次に買うならこれ」という目線として読んでください。
Morethan × COSPACH サイクルポロ|見た目は完全に普通のポロシャツ
まず気になっているのが、Morethan(モーゼン)× COSPACH のサイクルポロです。
YouTubeのコスパ系サイクリストチャンネルとメーカーのコラボ商品で、見た目は完全に普通のポロシャツ。それでいて素材はサイクル向けです。
メーカーの表記では、吸汗速乾に加えてUVカット率97%以上(第三者機関の試験済み)、そして抗菌防臭。走って汗をかいても、そのまま職場で仕事ができるという発想の作りです。
価格は5,980円。「サイクルジャージは着たくない、でも綿のTシャツでは乾かない」という、ちょうど真ん中の需要を埋めてくれる一枚だと思っています。
Morethan × COSPACH サイクルポロを見るMorethan × COSPACH サイクルスラックス|パッド内蔵で、見た目はスラックス
同じコラボラインのボトムスです。価格は7,980円。
シルエットはスラックスそのままで、素材が自転車向けの伸縮素材になっています。さらにお尻の部分に超薄型のクッションパッドが内蔵されているので、これ一本でパッド付きパンツの役割も果たします。
上のポロシャツと合わせれば、ぱっと見でサイクリストだとわからない格好になるはずです。僕が3年間ずっと引っかかっていたカフェ問題は、この組み合わせで解決できると思っています。
Morethan × COSPACH サイクルスラックスを見るスーツで通勤したい場合
スーツそのもので通勤したことはないので、ここは実体験としては書けません。
ただ、「職場でちゃんとして見える服で行きたい」という意味なら、前の章のサイクルスラックスが僕の答えです。見た目はスラックスのままで、パッドが入っていて、そのまま人前に出られる。3年やって行き着いたのはここでした。
通勤の荷物とバッグ
服装と同じくらい悩んだのが、荷物です。
最初は登山用のリュックを使っていました。今使っているのはBianchiのリュックです。荷物が少ない日は、安価なサイクリングリュックに切り替えていました。
3つを使い分けていたというより、その日の荷物の量で自然と決まっていた感じです。着替えを多めに運ぶ日は大きいもの、身ひとつに近い日は小さいもの。
リュックの選び方そのものは長くなるので、別の記事にまとめました。「蒸れない」で選ぶと失敗する、という話です。
休みの前の日は帰りに遠回りすると決めていたので、Bianchiのリュックに着替えを入れて、アイウェアも持っていきました。
その日は職場でサイクルウェアの半袖とパールイズミのビブショーツに着替えて、そのまま少し走ってから帰る。仕事帰りにそのままライドに入れるのは、通勤ライドのいちばん楽しい部分でした。
ヘルメットは走行中は当然かぶっていますが、職場に着いたらリュックの外側の紐に引っ掛けて保管していました。デスクの上に置くと場所を取るので、ぶら下げておくのが結局いちばん収まりがよかったです。
グローブ・靴・夜の見え方|服の次に気になるもの
ここまでは服の話でした。ただ、通勤を続けていると服以外のところも気になってきます。グローブはいるのか、靴はどうするのか、暗い時間に走るときは何を着ればいいのか。
ここも「正解」ではなく、僕が3年間どうしていたかの記録です。
グローブ|通勤では、ほとんどつけていなかった
正直に書くと、通勤ではグローブを基本つけていませんでした。今つけるのも、休みの日のライドくらいです。
例外は寒い時期で、そこだけは冬用のグローブをしていました。手がかじかむと変速もブレーキも怖いので、これは防寒として必要でした。
つけなかった理由は、特にありません。ただ、あとから考えると理由がなかったのは自然なことでもあります。初心者のうちは、そもそも長距離を走りません。手が疲れるからクッション性の高いものにするのか、蒸れないよう薄手にするのか──そういう判断自体が、まだ発生しないんです。
3年乗ったうえでの僕の結論は、薄いグローブでいい、です。厚いパッド付きのものが必要になるのは、片道10kmの通勤より、もっと長く乗るようになってからでした。
寒い時期は、グローブの下に薄いインナーを一枚入れていました。手袋を厚くするより、こっちのほうが指が動きます。3双組で千円しないので、汚れたら替えられるのも気楽でした。
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靴|スニーカーから始めて、途中で変わった
靴は時期によって違います。最初はスニーカーでした。普通の、通勤にそのまま履いていける靴です。
変わったのは、ペダルとシューズを買ってからです。ビンディングペダルに替えて、そこからSPD、SPD-SLのシューズへと移っていきました。
今履いているのはノースウェーブのMISTRAL PLUSです。白と黒の41サイズ。3万円台なので通勤のために買うものではないですが、ペダルに固定される感覚に慣れると、もう普通のスニーカーには戻れませんでした。
NORTH WAVE MISTRAL PLUS をワイズロードで見るよく「自転車用の靴は歩きにくい」と言われますが、僕の場合はそこが問題になりませんでした。職場で作業用のシューズに履き替えていたからです。
僕は飲食店勤務で、ロードバイクは店頭の横側に置かせてもらっていました。「本当は良くないかもしれないけど、大事な物なんだから」とお願いして、置かせてもらっていたんです。だから駐輪場所から店の中まで歩くのは、数歩程度でした。
裏を返すと、駐輪場が職場から離れている人は、ここが変わってきます。自転車用のシューズで何分も歩くことになるなら、靴の選び方から考え直したほうがいいと思います。
夜と早朝|見えるようにしておく
僕は今でも、たまに夜や夜中に走ります。そのときに使っているものが3つあります。
ひとつは蛍光の線が入っているウェアです。ライトは自分が前を見るためのものですが、蛍光や反射は、向こうからこちらを見つけてもらうためのものです。
ふたつめは反射材が入っているリュック。僕が使っているBianchiのリュックにも入っています。背中は車から一番よく見える面なので、ここが光るのは効きます。
みっつめが夜ライド用のアイウェアで、フレームがピンク、レンズが赤のものを使っています。暗いところでも視界が確保できるタイプです。
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ここは服装というより安全の話ですが、暗い時間に走るなら服より先に考えたほうがいいと思っています。
まとめ
3年間のロードバイク通勤で、僕が最後にたどり着いた考え方は、そんなに複雑ではありません。
服装は季節ではなく気温で決める。冬は着込むのではなく、薄い冬用のウィンドブレーカーを1枚。中は薄着でだいたい足ります。走り出しが少し寒いくらいがちょうどいい。
夏は汗だくになる前提で組み立てる。汗をかかない工夫を探すより、汗をかいたあとから逆算したほうが早い。
そして雨の日は、狙って乗らない。降られたら速度を落として、確実に帰る。
もし職場で着替えられないなら、普段着に見えるサイクルウェアという選択肢があります。走ったあとそのまま人前に出られるというのは、思っている以上に行動範囲を広げてくれるはずです。

服だけの話じゃなかったんですね。

そう。着いたあとの段取りまで決まって、やっと服装が決まる。順番が逆だと、たぶんずっと迷い続けることになる。
今は逗子に引っ越して、通勤ライドは終わりました。それでも、朝に20分走ってから一日が始まる感覚は、けっこう好きだったなと思っています。
最後に、3年間で本当に手放せなかったものを2つだけ置いておきます。
夏の汗は、これ1つで足りました
冬は、この薄い1枚あれば足ります


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