ロードバイクで背負うリュック、背中が蒸れてつらくないですか。僕もずっとそうでした。
「蒸れにくい」と書かれたリュックを3年使ってきましたが、背中はふつうに蒸れました。
この記事は、ロードバイク用のリュックを探していて「蒸れないもの」を知りたい人に向けて書いています。
結論から言うと、蒸れないリュックは、僕が使った中にはありませんでした。見るべきは「体への固定」と「走りながら手が届くか」の2つです。
ビアンキのサイクルバッグを3年使い、安いリュックも併用してきた僕の体験と、今回調べ直した4製品の比較を書いていきます。
先に、いま僕がすすめるならこれ、という1本です。
リュックの中に、池ができた
家に着いて、鍵を出そうとリュックを下ろした瞬間でした。中で、ちゃぷんと水の音がしたんです。
チャックを開けると、底に水が溜まっていました。


池、ですか……?

比喩じゃなくて、底に水が溜まってたんだよね。手ですくえるくらい。
帰り道の10kmほどで、ゲリラ豪雨につかまった日でした。背負っていたのは、友達から譲り受けた登山用のリュックです。
登山用なんだから雨には強いはず、と勝手に思い込んでいました。「全然防水じゃないじゃん」と思ったのを、今でも覚えています。
その日から、自転車用のバッグを考えはじめました。
ちょうど同じころ、実家まで45kmを自走で行けるようになっていました。その帰りにビアンキのお店へ初めて寄って、ビアンキのサイクルバッグを買いました。
ロードバイクを買ったばかりのころは20kmでへとへとだったので、45kmは自分にとって大きな出来事でした。
選んだ理由は、大きさとデザインと値段。走れるようになった自分への区切りみたいな買い物でもありました。
蒸れないリュックは、存在しません
3年で2つのリュックを使いましたが、どちらも背中は蒸れました。背中に生地が当たっている以上、差はあっても「蒸れない」にはならない、というのが僕の実感です。
「蒸れにくい」と書かれたリュックは、確かにあります。でもそれは「より蒸れにくい」という意味で、蒸れないわけではありませんでした。

だから僕は、蒸れで選ぶのをやめました。代わりに見ているのがこの2つです。
- 固定:走っているあいだ、背中でリュックが動かないか
- ポケット:走りながら、必要な物に手が届くか
ただ、この2つは同時には取りにくいです。しっかり固定されるリュックほど、走りながら物を取り出すのは難しくなりました。
リュック選びは「蒸れにくさ」より「固定」と「手が届くか」で決める。3年前の僕は、ここを見ないまま買っていました。
ビアンキのサイクルバッグを3年使って
僕が3年使っているのは、ビアンキのサイクルバッグ(品番 JP243S3102BKBK0)です。公式によると容量10L、サイズはW28×H43×D13cm、価格は¥13,200(税込)です。
固定:胸とおへその2点留め
チェストベルトとウエストベルトの2点で留めます。位置はだいたい胸と、おへそのあたりです。
紐でしっかりにも、ゆるくにも調整できるので、その日の荷物の量に合わせられます。
締めると、リュックが背中に貼り付いたようになります。下り坂でも左右に振られないので、走りに集中できる。ここは3年使っても不満がありません。
容量:10Lで足りている
日常使いと日帰りのライドなら、10Lで足りています。泊まりは厳しいです。
13.6インチのMacBook Airは入りますが、横幅が28cmなので縦に回して入れています。
W28と書いてあっても、自分のPCが入るかまでは書いていません。14〜15インチを入れたい人は、実寸を測ってから考えたほうがいいです。
収納:小分けが得意
外側に上・メイン・下の3つのポケット、メインの中にジップ付きのポケットが2つあります。鍵やカードの置き場所に迷いません。
正直、中のポケットは1つだと思っていて、公式を読み直して2つあると知りました。
3年知らなかった装備
この記事のために公式ページを読み直したら、3年気づいていなかった装備がありました。
- 外側に荷物を留められるゴム紐(バンジーコード)
- 正面ロゴ下の反射パイピング
- 肩パッドのグローブホルダー
グローブは、毎回ポケットに突っ込んでいました。買ったバッグの公式ページは、一度読み直す価値があります。
ただ、このバッグは新品だと公式ストアやワイズロードなどの自転車店が中心で、Amazonや楽天では見かけません(中古や未使用品なら、フリマなどで見つかることもあります)。
ビアンキ公式ストアで見る同じ「胸と腰の2点留め+背中にパッド」のタイプで、Amazonで買えるのが deuter のレース 12 です。4製品の比較で詳しく書いています。
公式は「蒸れにくい」、僕の実感は逆だった
ビアンキの公式ページには、背面のクッションとメッシュで「蒸れにくく快適に背負える」と書かれています。
でも3年使った僕の実感は逆で、しっかりした作りのぶん、むしろ蒸れやすいと感じています。

公式が書いてるのに、違うんですか?

書いてあることは嘘じゃない。ただ「何と比べて」が書いてないんだ。
最初は、自分の感覚がおかしいのかなと思っていました。
僕なりの理解はこうです。クッションが効くほど背中にぴったり付いて、すき間ができにくい。安定するぶん、空気が通りにくいのかなと思っています。

実際、あとで併用した数千円の薄いリュックのほうが、背中は涼しかったです。値段と涼しさは比例しませんでした。
メッシュもクッションもない作りと比べれば、たぶん蒸れにくいんだと思います。ただ僕が比べた相手は、生地の薄い安いリュックでした。
スペック表の「蒸れにくい」は、何と比べてかが書かれていないと判断できない。3年かけて、背中で学んだことです。
安いリュックを併用して分かったこと
途中から、AliExpressで買ったサイクリング用の安いリュックも使うようになりました。
値段は本当に大したことなく、届くまでは「失敗してもいいや」くらいの気持ちでした。でも、分かったことが3つあります。
- 胸の1点留めでも、荷物が少なければ気にならない
- 肩ベルトにポケットがあると、走りながら手が届く
- 生地が薄いぶん、背中が涼しい
1点留めは、最初は走るとズレるかと思いました。でも軽い物を少し入れるぶんには、気になりませんでした。重い物を詰めたら、たぶん話は変わります。
いちばん大きかったのは、肩ベルトのポケットです。視線を落とすだけで、ドリンクやスマホに手が届きます。


肩に、ポケットがあるんですか?

そう。肩ひものところ。背中のリュックは、下ろして開けて探して…が面倒で、結局取り出さなくなるんだよね。
ビアンキの2点留めは、しっかり固定されるぶん、走りながら物を取り出すのはできません。ここは向いていない使い方です。
近所を走る日、こまめに水を飲みたい日、荷物が少ない日。そういう日は、安いほうが快適でした。
国内で買えて、肩ベルトにポケットがあるリュックは、今回比べた中ではサンティックだけでした(比較はこちら)。
僕の積み方
10Lで足りているのは、リュックに入れない物を決めているからです。僕はこう分けています。
| リュック 走っている最中に使うかもしれない物 | サドルバッグ トラブルのときだけ使う物 |
|---|---|
| 補給食 | 予備チューブ |
| モバイルバッテリー | タイヤレバー2本 |
| 携帯 | 電動空気入れ |
| 鍵 | 六角レンチ2種類 |
| 現金とカード(財布は持たない) |
財布は持ちません。カードと現金を、メインの中のジップ付きポケットに入れるだけです。あの厚みが背中から消えるだけで、けっこう楽になりました。
チューブや空気入れ、六角レンチは重くて硬いので、リュックに入れると背中に当たります。下に移したら、リュックは一気に軽くなりました。
容量が足りないと感じたら、リュックを大きくする前に、積み方を見直してみてください。

よく聞く「ジャージの背中のポケット3つに入れればいい」は、こういう話だと思っています。
- 背中のポケットは、ジャージを着ている人の収納
- 始めたばかりの僕は、ジャージを持っていなかった
- 始めたころほど荷物が多い。そこを埋めてくれたのがリュック
4製品を比べました
Amazonで買えるものから、ビアンキと同じタイプ、蒸れにくさ重視、肩ポケットありの4つを比べました。僕はどれも持っていないので、公式とAmazonの記載をもとにしています。
選び方はシンプルで、「固定」を取るか、「走りながら手が届く」を取るかです。
サンティックサイクリングバックパックAmazon | レース 12Amazon | レースエアー 10Amazon | Trailvent 15Amazon | |
|---|---|---|---|---|
| 価格 Amazon・10/13時点 | ¥4,480〜 | ¥11,192 | ¥13,480 | ¥17,600 |
| 容量 | 記載なし 33×21.5cm | 12L | 10L | 15L |
| 2点留め 胸・腰 | 胸のみ記載 | ○ | ○ | ○ |
| 背中のつくり | 蜂の巣状の通気構造(と記載) | 縦のパッド2本 | 背中から浮かせるメッシュ | メッシュ背面 |
| 肩ベルトのポケット | ○ 右肩 | × | × | × 腰ベルトにポケット |
| レインカバー | 記載なし | ○ | ○ | ○ |
| 重さ | 約0.2kg | 560g | 870g | 980g |
| 向いている人 | 肩のポケットを安く試したい | ビアンキに近い背負い心地 | 背中の通気を優先したい | 荷物多め・腰から出したい |
○=あり ×=なし ※表は横にスクロールできます。価格・在庫は変わるので、リンク先で確認してください。スペックは公式・Amazonの記載より。

結局、どれを選べばいいですか?

ビアンキに近い背負い心地ならレース 12。肩のポケットを試したいならサンティックかな。

選び方に沿って並べると、こうなります。
- 肩のポケットをまず試したい → サンティック
- ビアンキに近い固定がほしい → deuter レース 12
- 背中の通気を優先したい → deuter レースエアー 10
- 荷物が多く、腰から物を出したい → VAUDE Trailvent 15
まとめ:見るのは「固定」と「ポケット」
- 蒸れないリュックは、僕が使った中にはなかった
- 選ぶなら「体への固定」と「走りながら手が届くか」
- 公式の「蒸れにくい」は、何と比べてかを見る
- 肩ベルトにポケットがあるリュックは、探すと少ない
- 工具はサドルバッグへ。リュックは走行中に使う物だけ
迷ったら、自分がリュックから何を取り出したいかを書き出してみてください。走りながら出したい物が多いならポケット、休憩で開ければ十分なら固定です。
ビアンキと同じ「固定」タイプを選ぶなら、僕はレース 12 を見ます。
これから選ぶ人は、最初からこの2つを見てみてください。


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